ロケツーリズム協議会
成功事例が導く観光客UPの秘訣。映画・ドラマで、まちが変わる!

《神奈川県綾瀬市》何もない街がイケメンが集まる街に

「綾瀬、知っていますか?」「知ってるよ!東京の足立区でしょ」と間違えられることも多かったという神奈川県の綾瀬市。「市内に駅がなく、観光地もない」と多くの市民が自虐的に話していた街が、わずか3年で「イケメン」が出演する作品のロケ地として朝日新聞の一面を飾ったほか、雑誌AERAの表紙で紹介されるなど、大きな変化を遂げた

ロケ実績

綾瀬市は、ロケ誘致・活用の専門講師のレクチャーを受けながら、2014年4月から「綾瀬ロケーションサービス」を立ち上げ、ロケ誘致を開始した。ロケ地検索サイト、ロケ地情報誌にて情報発信をおこない、712件(2017年2月22日時点)の撮影問い合わせがあった。関ジャニ∞メンバー主演の映画『エイトレンジャー』や、嵐のメンバー主演の『ピカ☆★☆ンチ』のほか、SMAP、V6など、イケメン人気グループのメンバーが出演する話題作が続々と綾瀬市で撮影された。まさに「イケメンの聖地」ともいえる。そのPR効果は広告料に換算すると26億円にのぼる

綾瀬市が撮影隊に人気の秘訣

撮影隊に人気の秘訣は、官民が一体となった受け入れ体制にある。問い合わせの窓口は市役所に一本化しており、問い合わせ時にはヒアリングシートを用いて撮影隊の要望を確認、撮影決定時には撮影規約書を用いてトラブルを予防する工夫をしている。公共施設内での撮影については市長公認、様々な民間施設がロケ地として市に登録されており、ドラマや映画のあらゆるシーンを市内で撮影可能。約300人の市民がエキストラとして登録されているのも強みだ。

特徴的な「ロケ地マップ」

撮影された作品の実績は、ロケ地マップを作成して住民や市外からの観光客向けに情報発信している。2016年1月に発行した第1弾(イケメンが集まるロケ✕グルメのまち 綾瀬おさんぽマップ)は、遠方からも問い合わせが相次ぎ、1万部が約2ヶ月で配布終了となったほどの人気だ。

さらに、2017年1月に発行された綾瀬ロケ地MAP第2弾(イケメン✕グルメで楽しめる綾瀬ロケ地MAP)は、さらにバージョンアップし、綾瀬市のロケの評判がわかりやすく凝縮されている。表紙を飾るのは、綾瀬市で撮影されたイケメン出演作品。2017年6月公開予定の映画『22年目の告白―私が殺人犯です―』の伊藤英明さんが写るシーン写真が大きく掲載されているほか、2月公開の生田斗真さん主演映画『彼らが本気で編むときは、』や、6月公開予定の綾野剛さん映画『武曲 MUKOKU』なども紹介されている。

権利処理を行った上で、実際に綾瀬市で撮影されたシーンの写真も盛り込んでおり、「この場所で撮影されたんだ!」という感動とともに撮影当時と今を比較して楽しむことが出来る。

ロケ地マップにはグルメ情報も充実しており、訪れた人が綾瀬市の魅力を味わえるようになっている。綾瀬産の豚肉を贅沢に使った郷土料理「豚すき」をアレンジして開発した「あやせとんすきメンチ」は、もともと撮影隊のロケ弁のために開発されたものが地元の新名物となり、年間で1万5000個売れるようになったという。

街ぐるみでのロケ誘致

市内の米海軍厚木航空施設もロケ協力に名乗りを上げており、これからますます綾瀬市はロケ地として注目を浴びることになりそうだ。

【成功ポイント】

○ヒアリングシート、規約書、組織的な対応(三種の神器)の徹底

○市役所、商工会、警察署、米海軍厚木航空施設などが参画した「綾瀬ロケーションサービス協議会」の設立

○理解ある住民エキストラ300名(平成29年2月28日時点)